程よく和を感じる大屋根の家
通風が良く夏もエアコンいらず
広島市/Y様邸

ご主人の実家周辺にマイホームを建てるのに適した土地を見つけ、家づくりに着手したY様。奥様は小田原ハウジングに勤めていたことからこの家の良さを知り尽くしており、迷わずマイホームを「0宣言の家」で建築することに。以前住んでいた家は暑さが厳しかったこともあり、快適性抜群の家づくりを実践。
昔から日本家屋に多く見られる大屋根を採用し、「洋風ながらも、おじいちゃん、おばあちゃんの家のような和の雰囲気が漂う家にしたかった」と奥様。寒い冬の時季に暖房効率が悪くならないよう、LDKは2階まで完全な吹き抜けにせず勾配天井とし、開放感を感じさせる構造にした。通風の向きや風通しの良さも考慮し、暑い夏でもエアコンを使わずに過ごせる快適性を追求。また、子どもたちが独立した後のことも考え、将来的に1階ですべてが事足りるよう、ご夫婦がコンパクトで暮らしやすいような間取りにも配慮したという。

奥様が使いやすいと感じるキッチンからスムーズに配膳できるダイニング。取材当日は30℃を超えていたものの、エアコンなしでもムッとするような不快さ感じなかった

キッチンのシンクと背後のキッチン収納の間隔がゆったりしていて、料理などの家事のしやすさもポイント

帰ってきた子どもたちが2階に上がる様子を見られるようリビング階段を採用。格好の遊び場にもなっている

玄関横には和室を確保。洋風のドアが和の空間になじみ、漆喰壁には赤いモミジのあしらいも

窓の外にはウッドデッキを設置。玄関と同様、深い庇を設けることで強い日差しが屋内に入らないようにしている

昔の縁側を思わせるウッドデッキ。庭ではトマトやイチゴなどの家庭菜園も実践中

外側にも洗い出しを設けた玄関。ドアの位置が奥まっているため、雨の日でもドアを開けた瞬間にぬれずに済む





家族が集まるリビングには、奥様がずっと憧れていたというハンモックが梁から吊され、元気いっぱいの子どもたちも好んで使っている様子。2階の子ども部屋は、造作のベッドを両脇に据え、必要になれば中央部分を布などで仕切れるようにした。玄関には、階段下の空間を活用して靴や自転車などを収める大容量の収納スペースを確保。床は洗い出しにし、奥様の実家の玄関写真を見せてイメージを伝えるなど工夫を凝らした。
この家に暮らし始めてから、その快適性に満足感を得ているというY様。「快適なあまり、リビングのソファに寝転がったまま寝入ってしまうこともあります」とご主人。水回りでも湿気を感じることがなく、漆喰壁が持つ調湿の力を実感しているようだ。奥様は「玄関からキッチンなどの動線がスムーズで、帰宅後すぐキッチンに直行できるのがうれしいですね」と喜びをあらわに。「住むほどに家の味わいがますます深まっていき、大満足の家づくりができました」とY様は大きな達成感を得ていた。