豊かな緑に囲まれた静かな山あいに、しっとりと溶け込みながら泰然とした趣のM様邸。伝統的な和風の建築の佇まいを宿す築約80年の古民家を大規模リフォームした住まいだ。リビングダイニングの天井を拭きぬけにして現しになった圧巻の小屋組みは、大工だったという先祖の見事な仕事ぶりを今に伝える。
1階は、8帖の和室をリビングにしたLDKを生み出した。床は幅18cmの無垢杉を惜しげもなく使い、壁は「0宣言の家」が推奨する100%自然素材のスペイン漆喰を採用した。優れた調湿機能によって生まれた快適な室内空間は、思わず深呼吸したくなる心地良さ。以前は自室で過ごす時間が長かったというご主人も、リフォーム後はリビングで「くつろぐようになった」と笑う。
さらに、リビングに設置したプロジェクタースクリーンではテレビはもちろん、なんとカラオケも楽しめる。外国人が宿泊に訪れることも多いというM様邸。カラオケは宴のコミュニケーションツールにもなっており、暮らしの中の楽しみが広がった。