落ち着く空間広島officeブログ 日頃、用事を済ませることがメインで、あまり脇目を振らずに結構速足で街歩きをしてしまう私です。せっかち、なんですかね。でも、ほんとうはまったりするの、好きなんですよ。6月の初めに、八丁堀で用を2つ済ませて、ちょっと一息したくて、以前入った手近なカフェに入ろうと向かっていたら、左手に、趣きあるドア、ガラスにcoffee・・・という白文字。勢いで一旦通り過ぎたけれど、気になって、数歩戻って確かめ、、ちょっと勇気を出して扉を開けました。 そこは『奥田焙煎珈琲』。その時はちょうどランチ時で、あたかも常連さんらしき人達が、お昼のひと時にお気に入りの時間を過ごしている感じでした。その時の空間と珈琲とサンドイッチの味わいがとてもよくて、先月末にまた行ってきました。今回は昼下がり。それでも、お昼を食べそびれていた私はサンドイッチを注文。くつろいでいると、奥のスペースのお客さんがだんだん帰っていき、私の視界からはマスターだけ見える時間が訪れました。 そうなって、じっくり空間を見回してみると、心地よいわけが私なりに見えてきて、ますます心地よくて、とうとう、マスターに確認したら、気持ちよくOKをいただいたので、席から店内を撮影させてもらいました。 ひとことで言うとレトロな純喫茶、というのでしょうか。でも、そんな言葉だけじゃ足りない。テーブル、椅子、その高さ、素材、木、布の質感。天井の照明のスクエアと飾り棚のガラス扉のデザインの呼応。そして、店内焙煎された珈琲豆を丁寧にサイフォンで淹れたコーヒー。サラダ、ミニデザートが付いた焼きサンドも美味しいんです。心が動くポイントが10本の指では収まらない。こんな場所があるならば、用をこなすだけで帰ってしまうのはもったいない街歩き。できたら、このために、時間を空けて立ち寄りたいと思わせてくれる空間。 帰りがけに、マスターと少し話をさせてもらったら、開店されて38年になるとか(ちょうど私が故郷広島を出たころか)。ビルなどの入れ替わりの多い中、チェーンのカフェがいくつもある中で、こうして存在するには、ちゃんと本物であるわけがあるんですね。移り変わる町も、こうして、どっしり構える店があると、成熟した雰囲気になりますね。今週末にはカフェコンサートもあるようです。きっとさらに空間のよさが引き出されることでしょう。人生の貴重な時間、余裕のある時間の使い方したいですね。広島オフィス ミタライでした。