Ua値とは、外皮平均熱還流率で、建物の断熱性能をあらわした数字で、低ければ低いほど良いとされています。0宣言の家の数値は0.5です
あと家の性能を表示する数値にはQ値(熱損失量)、C値(気密性能を現す数値)などがあり、この数値に異常なこだわりを持ったお客様(男性が多い)が時にいらっしゃいます。
悪いとは言いませんが、これらの数値には個人的にはあまり意味を感じていません。
数字はいくらでもつくれると思うからです。現に、全棟C値を測定するメーカーでは、換気口の穴をあける前の工事中に測定するとのこと。
それは何の意味があるのですか?とつい聞いてしまいました。実際に完成して住むときの数値とは全く違う時点で測定を行うことに、その数値に何の意味があるのでしょうか?
熱の伝わり方には3種類あります。伝導熱、対流熱、輻射熱。私たちは家の断熱や冷暖房を考える上でこのうちの輻射熱を重要視していますが、計算上の数値はこれらの熱の伝わり方までは考えられていません。
私たち人間が感じる「快適」は、空気の温度のみでつくられるものではありませんよね。
ですから、数字は参考程度に。目的は室内が快適であることなのですから、そこを見失ってはいけません。
湿度や室内への光の入り方、自然の風やにおいなどの複合的な要因で「快適」はつくられます。そして冷暖房は、対流熱でなく輻射熱式が一番心地よいのです。同じ数値を持つ家だとしても、床が無垢であたたかいのと、冷たいウレタン塗装の床とでは、体感は全く違います。
結局のところ、「体感」これが一番大切だと思います。