ヒートショックとは

短い秋が終わり、冬のにおいがするきょうこのごろです。

寒くなると毎年、人知れず増えているのが、ヒートショックによる家の中での死亡事故。

年間約1万4000人もの方が、ヒートショックにより自宅で死亡しているといわれています。

ヒートショックとは、急激な温度の変化で身体がダメージをうけること。

一番気を付けなければならないのはお風呂、次いでトイレです。

お風呂やトイレは家の北側にあることが多く、暖かい居間から寒い風呂場へ移動し衣服を脱ぐと、身体は熱を奪われまいと血管を収縮させるので血圧が上がります。そしてまた暖かいお湯に浸かると、一気に血管が広がり血圧が下がります。

この血圧の急激な変化の繰り返しが心臓に負担をかけ、心筋梗塞や脳卒中につながるのです。

死ぬところまでいかずとも、家の中で部屋によって温度差があると、移動のたびに血圧の変動が繰り返され、血行が悪くなっていきます。

「血の巡り」が悪いのは万病のもと。

「暖かい家に住むと健康になれる」ということは日本医師会もさかんに言っており、私たちのつくる0宣言の家を多くのお医者様が薦めて下さる理由のひとつもそこなのです。

部屋間での気温差を少なくするために全館空調にします!という選択肢もあるかもしれませんが、初期の設備工事費もランニングコストもかかり続け、長い目で見れば機械のメンテナンス費用もかかり、環境問題への配慮にも欠けます。

私たちのつくる0宣言の家は、家全体を、熱を蓄える効果のあるセルロースファイバーで包んでいます。

外周部の壁全体に10センチの厚みで隅々まで吹き込まれたセルロースファイバーは、30坪程度の家で約2トン。室内の熱を逃がさないので、4.5畳程度の部屋なら大人ひとりいれば体の熱と呼気だけで部屋が暖まってしまうほどです。

ですから、小さな熱源があれば家全体が暖かくなり、全館空調の必要がないというわけです。

一度家が暖まれば、非常に冷めにくいので、真冬に夜間、暖房を切っても翌朝はだしで問題ないくらいの室内温度が持続します。

夜のお風呂も、朝のトイレも寒くありません。健康的な住環境は「空調設備」より「断熱性能」でつくれることを、ご紹介しました。